自営業一年

これなんて花?


 昨日のお客さんがお帰りになって、7月、8月の二ヶ月はこのハマイバでは「稼ぎ時」だ。そして、9月に入ってのお客さんを送り出し、この一年を振り返る。このハマイバは今年つくづく感じた事だが、「1月から3月は寒すぎて旅館業はお休みせざるを得ない。」とすると、この真夏が一番重要になる。しかし、土曜、日曜はお客さんがいたが、平日はほとんどいなかった。それで、一年を考えると「こりゃぁ採算が合わない」って事になる。だが、始めて一年で採算が合うなんて事は、素人じゃとても無理な話。お客さんは、こんなハマイバを見て「こうしたら、ああしたら」って提案はしてくれる。だがまずは先立つお金が無い、次にスタッフがいない。何から何までほとんど一人じゃ限度もある。でも出来るところから一歩ずつしか前には進めない。例えうまくいかないからって誰かの精にするって訳にも行かない。結局自分の責任で、自分で道を切り開くしか道はない。そして、この旅館業の一番大切なことは不特定多数の人との出会いと対応だ。振り返れば、10人十色、いろんなお客さんを見てきた。JR時代は決まったメンバーで口を聞かない電車相手の仕事。それを考えれば、精神的にも大変だった。「自分のやりたい事を思いっきりやる」には、苦労や苦難は仕方の無いこと。これを乗り切らなけりゃ未来は開けない。こんな事を考えながら、久々に澄み切った真っ青な空を、玄関にイスを出し、タバコに火をつけて、決意を新たにしているマスターであります。
 今日の一枚は、「これ、なんて言う花」可憐な花です。