真夏の「ほうとう」

ハマイバに咲く鬼百合


 昨夜宿泊された東京の仲間には真夏と言うのに「ほうとう」をメニューに加えた。実はこのほうとうは僕が就職して東京に上京するまでお母さんが作ってくれるのがおいしくて時あるごとに「ほうとうを作ってくれ」とせがんだ一品であり、東京でも家族に作って評判の一品となった。そのほうとうをお客さんに出したいのだが、酒飲みは食べてもらいたい時に食べずにほうとうが伸びきってからようやく箸を出す、これでは一品が台無しだ。だから、「ほうとう」はメニューから外さざるを得ない。だが、先日僕を激励に訪れた仲間は大金を出してこれをいくつも買ってきてくれたのだ。さて、どうするか。自分としてはお客さんに自信を持って出したい一品であるが、今日のお客さんの中には又酒飲みもいる、さてどうするか。結局これを出すことにした。事前に説明をして「食べごろに食べてください」と。この真夏の時期の「ほうとう」であるがこれがいろりで温めて食べると情緒というか、田舎料理らしくて、又、味もいいときている。入れたかぼちゃも甘くてだいぶ多めに作ったのに鍋は空っぽ。大満足であった、との感想であった。
 これからの時期、鍋料理も、いろりもいいと思うのでお客さんに充分説明をして、家族を中心に提供していきたいと思ってます。
 今日の一枚はハマイバに今咲く鬼百合です