故郷の山

 昨日、夜に久しぶりにお兄ちゃんから電話があった。「もしかしたら、なんかあったか?」と恐る恐る。すると元気ないつもの声で、お義姉さんも元気だという。ホッとする。そしたら「ししとうの葉っぱがいっぱいあるんだけどもらいに来ないか?」と。でも、そんなの食べたこともないし、困惑してると「お米もやりたいから」と。最初っから「お米を・・」などと言ったら僕が「手伝いにも行ってないのにもらえない」などと言うことを想定していたようだ。確かに、僕のもらう権利なんて無いが、お兄ちゃん僕に「今年も元気でお米を作ったから食べて」とのことのようだ。そこで「じゃぁ遠慮なくいただきに行きます」と。当初はお昼のことをお義姉さんが心配するといけないからと、お昼過ぎに行くよと伝えてあったが、考えてみれば僕が行きすがらお弁当を買って、僕も一緒にお昼を食べればいいじゃんと、今朝になってその旨を連絡して。そして、時間を考え、10時半にハマイバを出発した。そして、河口湖畔に到着したら想像以上の渋滞。今日は平日というのにすごい混みようだ。それもそのはず、湖畔の紅葉が満開って状況。もう道路がモミジの回廊になっている。僕はこの混雑を想定していなかったので、遅れたらどうしようと。渋滞にイライラも感じ。でも結果はまさに時間通りの到着となった。お兄ちゃんに電話したら作業場にいるよと。久しぶりのお義姉さんの元気そうな顔。そして相変わらずのお兄ちゃんの顔。安心する。そしたら「まぁとりあえず家の方に行こう」と言うが靴を脱いだりめんどうだから「いいじゃんここで弁当食べれば」って言ったら「食後ゴロンとしたいし」と。作業場からまた家の方に移動し、積もる話をしながら、最近の状況を話し合った。こうして兄弟仲良くこの歳になって話が出来ることの幸せを感じながら。「そういえばお姉ちゃんは68歳でこの世を去った、こんなコロナの世の中も知らずにあの世に行ったんだね、僕たちは随分長生きしてるよね」などと言いながら。そしたら、もう1時15分「午後の仕事もあるし、もう頂いて帰りたいな」って言ったら「まぁ15分だけ横にならして」と言うので、「じゃぁハマちゃんと散歩してくるね」と故郷の景色をしみじみと眺めた。その小さいときから見ていた家の裏山の破風山という山がちょうど紅葉の時期。その山が今日の一枚です。いつもは家の前方の富士山しか目立ちませんが、時には裏山もね。帰り際お義姉さんに「時にはお兄ちゃんの運転で出かけてもらえば」と。腰も曲がったお義姉さん、元気でねと。河口湖を後にしました。

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